瓦は粘土を形成した高温で焼いた焼き物ですから耐久性に優れており、瓦自体は60年またはそれ以上もつと言われています。しかし、台風などの自然災害により瓦がズレたり飛んだりすることがあります。生産地や生産時期によってはひび割れなどが発生する場合もありますが、現在作られている瓦ではあまり見られません。
また、瓦は大丈夫でも下地として使われている木材が腐食したり、漆喰なども劣化します。しっかり10年ごとの点検・メンテナンスを習慣にしていれば、築約60年で葺き替え工事と考えてよいでしょう。ただし、施工や構造に問題があり雨漏りなどが発生した場合はその限りではありません。
また、現在築年数が40年以上経過しているお家は土葺き工法のものが多いです。土葺きは瓦を土で固定していますが、この土が経年で乾いて全く瓦を固定できていない状態のお家をよく見ます。
現在は下地の木に釘で瓦を留める引掛け桟葺き工法が主流で、こちらは瓦が滑り落ちる心配がありません。土葺きを引掛け桟葺きに変えるだけで、葺き土を撤去した分屋根が軽くなりますし瓦を固定することもできますので、築年数が経過しているお家は一度確認して下さい。